2024.12.03
ライセンス

カナダCongruence Therapeuticsとがん領域における新たな低分子化合物の創製に向けた創薬提携契約を締結

 小野薬品工業株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:滝野 十一、以下「当社」)は、Congruence Therapeutics(本社:カナダ、ケベック州モントリオール、最高経営責任者:Clarissa Desjardins、以下「Congruence社」)と、Congruence社独自の創薬プラットフォームであるRevenir™を活用して、がん領域でタンパク質の複数の形態を標的とする新たな低分子化合物を創製することを目的とした創薬提携契約を締結しましたので、お知らせします。

 本契約に基づき、Congruence社は、独自の創薬プラットフォームであるRevenir™を活用して、新たな低分子化合物を創製します。当社は、創製された低分子化合物に関して、全世界で独占的に開発・製造・商業化するオプション権を取得します。当社は、Congruence社に対して、契約一時金、共同研究費、研究開発の進捗および売上高に応じたマイルストン、ならびに上市後の売上高に応じた段階的なロイヤルティを支払います。

 当社の執行役員 研究本部長である勝又 清至は、次のように述べています。「タンパク質のダイナミクスおよび計算化学におけるCongruence社の技術を活用して、がん領域の難標的に対する新たな低分子化合物を創製することによって当社のパイプラインの拡充につながることを期待しています。がん患者さんに一日も早く画期的な新薬をお届けできるよう取り組んでいきます。」

 Congruence社の最高科学責任者であるSharath Hegdeは、次のように述べています。「医薬品開発、特にがん領域においてグローバルリーダーとしての地位を確立している小野薬品と提携できることを大変うれしく思います。私たちのタンパク質ダイナミクスに関する専門性を活用したRevenir™プラットフォームは、両社が着目した標的に対する新しい治療法の発見を加速させると確信しています。」

Revenir™ 創薬プラットフォームについて

 Revenir™は、Congruence社独自の計算による創薬プラットフォームであり、タンパク質の変異によって引き起こされる生物物理学的変化を捉え、タンパク質の欠陥とその修復に関する独自の方法を見出します。Revenir™を用いてタンパク質の立体構造における表面の特性および生物物理学的特徴を解析して、タンパク質の欠陥を修復できる低分子化合物を予測します。

Congruence Therapeuticsについて

 Congruence社は、異常タンパク質の機能を回復するために合理的に設計された革新的な低分子化合物パイプラインを構築しているコンピューターによる計算主導型のバイオテクノロジー企業です。Congruence社独自の拡張性の高いプラットフォームであるRevenir™を活用することで、タンパク質の立体構造全体にわたる生物物理学的特徴を捉え、新たなアロステリックおよびクリプティックポケットを同定し、バーチャルスクリーニングを通じて新規の低分子を生み出すことが可能となります。詳細な情報については、www.congruencetx.com . をご参照ください。