ブリストル マイヤーズ スクイブ、医薬品委員会より高頻度マイクロサテライト不安定性またはミスマッチ修復機構欠損の進行大腸がん成人患者のファーストライン治療薬として、オプジーボとヤーボイの併用療法に関する肯定的な見解を受ける
本資料は、小野薬品工業と戦略的提携契約を締結しているブリストル マイヤーズ スクイブが2024年11月15日(米国現地時間)に発表した英語原文のプレスリリースを和文抄訳として提供するものです。和文抄訳の内容につきましては、英語原文が優先されます。
英語原文のプレスリリースは、https://www.bms.com/media/press-releases.html をご覧ください。
本資料は、ブリストル マイヤーズ スクイブが2024年11月15日に発表しましたプレスリリースの和文抄訳であり、内容につきましては英語原文が優先されます。
ブリストル マイヤーズ スクイブ、医薬品委員会より高頻度マイクロサテライト不安定性
またはミスマッチ修復機構欠損の進行大腸がん成人患者のファーストライン治療薬として、
オプジーボとヤーボイの併用療法に関する肯定的な見解を受ける
この推奨は、オプジーボとヤーボイの免疫療法薬2剤による併用療法が、治験担当医師が選択した化学療法と比較して、無増悪生存期間で統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善を示した第III相CheckMate -8HW試験の結果に基づいています。
(ニュージャージー州プリンストン、2024年11月15日)-ブリストル マイヤーズ スクイブ(NYSE:BMY/本社:米国ニューヨーク/CEO:クリス・バーナー)は、本日、欧州医薬品庁(EMA)の医薬品委員会(CHMP)が、高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)またはミスマッチ修復機構欠損(dMMR)の切除不能または進行大腸がん(mCRC)成人患者のファーストライン治療薬として、オプジーボⓇ(一般名:ニボルマブ)とヤーボイⓇ(一般名:イピリムマブ)の併用療法の承認を推奨したことを発表しました。重要なことは、CheckMate -8HW 試験の結果では、この患者集団においてオプジーボとヤーボイの併用療法は、化学療法と比較して、病勢進行または死亡のリスクを79%低減したことを示したことです(HR:0.21;95% CI:0.14 - 0.32;p<0.0001)。今後、CHMPの推奨は、欧州連合(EU)で医薬品を承認する権限を持つ欧州委員会(EC)によって審査され、最終決定されます。
ブリストル マイヤーズ スクイブのバイスプレジデント兼消化器・泌尿生殖器がん領域グローバルプログラム責任者であるDana Walker(M.D.、M.S.C.E.)は、次のように述べています。「進行大腸がん患者の約5~7%はdMMRまたはMSI-H腫瘍を有しており、現在の治療選択肢では十分な効果が得られないことがあります。今回の療法は、進行大腸がんのファーストライン治療で初めての免疫チェックポイント阻害薬2剤による併用療法であり、この集団のMSI-HまたはdMMRの患者さんにとって画期的なベネフィットをもたらします。当社は、欧州連合のこれらの患者さんにオプジーボとヤーボイの併用療法を提供することに注力しており、ECの今後の決定を心待ちにしています。」
この肯定的な見解は、本年初頭の学会で発表されたCheckMate -8HW試験の結果に基づいています。これらのデータは当社の申請資料であり、欧州医薬品庁(EMA) により受理されました。本試験において、オプジーボとヤーボイの併用療法が、治験担当医師が選択した化学療法と比較して、2つの主要評価項目のうち1つである盲検下独立中央評価委員会(BICR)の評価による無増悪生存期間(PFS)で統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善を示しました。今回の結果で示された病勢進行または死亡のリスクに加えて、免疫療法薬2剤による併用療法の安全性プロファイルは、これまでに報告されたデータと一貫しており、確立されたプロトコルによって管理可能であり、新たな安全性シグナルは認められませんでした。
2024年10月に、全治療ラインにおいてオプジーボとヤーボイの併用療法が、オプジーボ単剤療法と比較して、2つの主要評価項目のうち1つであるBICRの評価によるPFSで、統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善を示したことが発表されました。この試験は、全生存期間(OS)を含むさまざまな副次評価項目を評価するために進行中です。
ブリストル マイヤーズ スクイブは、CheckMate -8HW試験にご参加いただいた患者さんおよび治験担当医師の皆様に感謝の意を表明します。
CheckMate -8HW試験について
CheckMate -8HW試験(NCT04008030)は、高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)またはミスマッチ修復機構欠損(dMMR)の切除不能または進行大腸がん(mCRC)患者を対象に、オプジーボとヤーボイの併用療法をオプジーボ単剤療法または治験担当医師が選択した化学療法(ベバシズマブまたはセツキシマブとの併用または非併用によるmFOLFOX-6またはFOLFIRI)と比較評価する無作為化非盲検第Ⅲ相試験です。
患者839例が、オプジーボ単剤療法群(オプジーボ240 mgを2週間間隔で6回投与し、その後オプジーボ480 mgを4週間間隔で投与)、オプジーボとヤーボイの併用療法群(オプジーボ240 mgとヤーボイ1 mg/kgを3週間間隔で4回投与し、その後オプジーボ480 mgを4週間間隔で投与)、または治験担当医師が選択した化学療法群のいずれかに無作為に割り付けられました。本試験の2つの主要評価項目は、ファーストライン治療においてオプジーボとヤーボイの併用療法を治験担当医師が選択した化学療法と比較した盲検下独立中央評価委員会(BICR)の評価による無増悪生存期間(PFS)、および全治療ラインにおいてオプジーボとヤーボイの併用療法をオプジーボ単剤療法と比較したBICRの評価によるPFSです。
CheckMate-8HWは、2024年9月に、2回目の中間解析で、中央判定でMSI-HまたはdMMRであることが確認されたmCRCの無作為に割付けられた患者の全治療ラインにおいて、オプジーボとヤーボイの併用療法をオプジーボ単剤療法と比較したもう1つの主要評価項目であるBICRの評価によるPFSも達成しており、今後の学会でデータ発表されます。この試験は、安全性および全生存期間を含め、複数の副次有効性評価項目を評価するために進行中です。
dMMRまたはMSI-Hの大腸がんについて
大腸がん(CRC)は、身体の消化器系の一部である結腸または直腸に発生するがんです。CRCは世界で3番目に多いがん腫です。2020年には、約1,931,000人が新たに診断されたと推定されています。また、男女を合わせたがんによる死亡原因の第2位となっています。
ミスマッチ修復機構欠損(dMMR)は、DNA複製時のミスマッチエラーを修復するプロテインが欠損または機能していない場合に生じ、高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-H)の腫瘍が発生する原因となります。進行CRC患者の約5~7%において、dMMRまたはMSI-Hの腫瘍が認められます。これらの患者は、従来の化学療法でベネフィットを得られる可能性は低く、一般的に予後不良です。
ブリストル マイヤーズ スクイブ:がん患者さんのためのより良い未来を目指して
ブリストル マイヤーズ スクイブは、「サイエンスを通じて、患者さんの人生に違いをもたらす」というビジョンを掲げています。がん研究で私たちが目指すのは、より良い健やかな日々をもたらす医薬品を患者さんにお届けすること、そして、がんの治癒を可能にすることです。私たちはこれまでも、さまざまながん腫において生存期間を改善してきました。その実績を足掛かりに、ブリストル マイヤーズ スクイブの研究者は、患者さん一人ひとりに合わせた個別化医療の新たな地平を拓くとともに、革新的なデジタルプラットフォームによって得たデータをインサイトに変え、研究の着眼点を明らかにしています。ヒトの生物学と疾患の関係に対する深い知見、最先端の技術および独自の研究プログラムにより、私たちは、あらゆる角度からがん治療にアプローチします。
がんは、患者さんの人生のさまざまな場面に深刻な影響を及ぼします。ブリストル マイヤーズ スクイブは、診断からサバイバーシップまで、がん治療のすべての側面に違いをもたらすべく尽力しています。がん治療のリーダーである私たちは、がんと闘うすべての人々の力となり、より良い未来を築くべく取り組んでいます。
オプジーボについて
オプジーボは、身体の免疫系を利用して抗腫瘍免疫応答を再活性化するPD-1免疫チェックポイント阻害薬です。がんを攻撃するために身体の免疫系を利用するオプジーボは、複数のがん腫において重要な治療選択肢となっています。
業界をリードするオプジーボのグローバル開発プログラムは、ブリストル マイヤーズ スクイブのがん免疫療法における科学的知見に基づいており、さまざまながん腫を対象に、第Ⅲ相試験を含む全段階において広範な臨床試験が実施されています。今日に至るまで、オプジーボの臨床試験プログラムには、35,000人以上の患者さんが参加しています。
オプジーボの臨床試験は、治療におけるバイオマーカーの役割、特に、一連のPD-L1の発現状況においてオプジーボが患者さんにどのようなベネフィットをもたらすかについて理解を深めることに役立っています。
オプジーボは、2014年7月に承認を取得した世界初のPD-1免疫チェックポイント阻害薬となり、現在、米国、欧州、日本および中国を含む65カ国以上で承認されています。2015年10月、ブリストル マイヤーズ スクイブは、オプジーボとヤーボイの併用療法において転移性悪性黒色腫の適応でがん免疫療法薬の併用療法として初めて承認を取得し、現在、米国と欧州を含む50カ国以上で承認されています。
ヤーボイについて
ヤーボイは細胞傷害性Tリンパ球抗原-4(CTLA-4)に結合する遺伝子組み換えヒトモノクローナル抗体です。CTLA-4は、T細胞の活性化を抑制する調節因子です。ヤーボイはCTLA-4と結合し、CTLA-4とそのリガンドであるCD80/CD86との相互作用を阻害します。CTLA-4が阻害されると、腫瘍浸潤エフェクターT細胞の活性化と増殖など、T細胞の活性化と増殖が促されることが明らかになっています。また、CTLA-4のシグナル伝達が阻害されると、制御性T細胞の機能が低下し、抗腫瘍免疫応答を含むT細胞の反応性が全体的に向上する可能性があります。2011年3月25日、米国食品医薬品局(FDA)は、切除不能または転移性悪性黒色腫患者の治療薬として、ヤーボイ3mg/kg単剤療法を承認しました。現在、ヤーボイは切除不能または転移性悪性黒色腫患者の治療薬として50カ国以上で承認されています。ヤーボイに関しては、複数のがん腫で、幅広い開発プログラムが進められています。
オプジーボとヤーボイの適応症および安全性情報について
米国でのオプジーボとヤーボイの適応症および安全性情報については、原文リリースをご参照ください。
ブリストル マイヤーズ スクイブと小野薬品工業の提携について
2011年、ブリストル マイヤーズ スクイブは、小野薬品工業と締結した提携契約により、当時、小野薬品工業がすべての権利を保有していた北米以外の地域のうち、日本、韓国、台湾を除く世界各国におけるオプジーボの開発・商業化に関する権利を獲得しました。2014年7月23日、ブリストル マイヤーズ スクイブと小野薬品工業は、この戦略的提携契約をさらに拡張し、日本、韓国、台湾のがん患者さん向けに複数の免疫療法薬を単剤療法および併用療法として共同開発・商業化することを合意しました。
ブリストル マイヤーズ スクイブについて
ブリストル マイヤーズ スクイブは、深刻な病気を抱える患者さんを助けるための革新的な医薬品を開発し、提供することを使命とするグローバルなバイオファーマ製薬企業です。ブリストル マイヤーズ スクイブに関する詳細については、BMS.com をご覧くださるか、LinkedIn 、X (旧Twitter)、YouTube 、Facebook および Instagram をご覧ください。
将来予測に関する記述の注意事項
本プレスリリースは、特に医薬品の研究、開発および商業化について、1995年米国民事証券訴訟改革法に定められている「将来予測に関する記述」を含んでいます。歴史的事実ではないすべての記述は、将来予測であるか、将来予測であると見なされるものです。そうした将来予測に関する記述は将来の業績、目標、計画および目的に関する現在の予想および予測に基づくものであり、今後数年間で予測が困難あるいは当社の支配下にない遅延、転換または変更を来たす内的または外的要因を含む内在的リスク、仮定および不確実性を伴い、将来の業績、目標、計画および目的が、本文書で記述または示唆されている内容と大きく異なる結果となる可能性があります。これらのリスク、仮定、不確実性およびその他の要因には、特に、CHMPの見解がECに対する強制力を有しないという点、オプジーボ(ニボルマブ)とヤーボイ(イピリムマブ)の併用療法が本プレスリリースに記載された追加の適応症の承認を現在想定している時期に受けられないまたは全く受けられない可能性、販売承認が得られたとしても、その使用が著しく制限される可能性、また承認された場合でも、そのような併用療法がそのような追加の適応症で商業的に成功するかどうかは不明であるという点が含まれています。将来予測に関するいかなる記述も保証されるものではありません。本プレスリリースの将来予測に関する記述は、ブリストル マイヤーズ スクイブの事業と市場に影響を与える多くのリスクおよび不確定要素、特にブリストル マイヤーズ スクイブの2023年12月31日に終了した事業年度通期報告書(Form 10-K)、その後の四半期報告書(Form 10-Q)および当期報告書(Form 8-K)など、当社が米国証券取引委員会に提出した報告書にリスク要因として記されている不確定要素と共に評価されるべきです。本プレスリリースに記載された将来予測に関する記述は、本プレスリリースの発表日時点での予測であり、準拠法で特段の定めのない限り、ブリストル マイヤーズ スクイブは、新たな知見、今後の出来事等に因るか否かを問わず、一切の将来予測に関する記述について、公に更新または修正する義務を負うものではありません。