2024.06.25
研究開発

欧州医薬品庁が、ブリストル マイヤーズ スクイブによるオプジーボの皮下注の申請を受理

 本資料は、小野薬品工業と戦略的提携契約を締結しているブリストル マイヤーズ スクイブが2024年6月21日(米国現地時間)に発表した英語原文のプレスリリースを和文抄訳として提供するものです。和文抄訳の内容につきましては、英語原文が優先されます。
 英語原文のプレスリリースは、https://www.bms.com/media/press-releases.html をご覧ください。


本資料は、ブリストル マイヤーズ スクイブが2024年6月21日に発表しましたプレスリリースの和文抄訳であり、内容につきましては英語原文が優先されます。

欧州医薬品庁が、ブリストル マイヤーズ スクイブによるオプジーボの皮下注の申請を受理

本申請は、オプジーボ点滴静注製剤と比較評価して、薬物動態と有効性におけるオプジーボの皮下注製剤の非劣性を示した最初の第Ⅲ相試験であるCheckMate -67T試験の結果に基づいています。

本申請は、欧州連合におけるオプジーボの複数の成人固形がんの適応症に対するオプジーボの皮下注製剤の承認を求めるものです。

 (ニュージャージー州プリンストン、2024年6月21日)-ブリストル マイヤーズ スクイブ(NYSE:BMY/ CEO:クリス・バーナー)は、本日、欧州医薬品庁(EMA)が、第Ⅲ相試験であるCheckMate -67T試験の結果に基づく、オプジーボ(一般名:ニボルマブ)の新しい投与経路(皮下投与)のための一部変更承認申請を受理したことを発表しました。これには、オプジーボ単剤療法、オプジーボとヤーボイ(一般名:イピリムマブ)の併用療法後のオプジーボ単剤維持療法、およびオプジーボと化学療法またはカボザンチニブとの併用療法で、これまでに承認されている成人固形がんの適応症に対して、新しい製剤組成(注射液)と新しい含量(600 mg/バイアル)が含まれています。このEMAの申請受理により、申請資料の提出が完了し、EMAによる中央審査が開始されます。
 ブリストル マイヤーズ スクイブのバイスプレジデント兼製品デザイン・開発部門のグローバルプログラム責任者であるSusan Parkerは、次のように述べています。「オプジーボの皮下注は、がん患者さんに対するオプジーボ治療法を変え、3~5分で1回の皮下注を行うことで投与時間を大幅に短縮する可能性があります。オプジーボ点滴静注と同等の質の高いケアを僅かな時間で患者さんに提供することで、患者さんは点滴処置室で長い待ち時間を過ごすのではなく、ご自身にとって大切なことに時間を使っていただくことができます。当社は、患者さんの体験を向上させる医薬品の開発に注力しており、幅広いポートフォリオにわたって革新的な製剤の開発に取り組んでいます。当社は、オプジーボの皮下注による治療選択肢を提供することを目標に、EMAと協働してこの申請の協議を進めてまいります。」
 第Ⅲ相試験であるCheckMate -67T試験において、全身療法による治療歴を有する進行または転移性淡明細胞型腎細胞がん(ccRCC)患者を対象に、オプジーボの皮下注が、本試験の主要評価項目であるCavgd28(初回投与後28日目までのオプジーボの平均血清中濃度)およびCminss(定常状態における最低血清中濃度)においてオプジーボ点滴静注に対する非劣性を示しました。また、オプジーボの皮下注は、主要な副次評価項目である盲検下独立中央評価委員会(BICR)の評価による奏効率(ORR)においてオプジーボ点滴静注に対する非劣性も示しました。オプジーボの皮下注の安全性プロファイルは、オプジーボ点滴静注のものと一貫していました。CheckMate -67T試験における薬物動態、有効性および安全性の結果は、2024年米国臨床腫瘍学会(ASCO)泌尿器がんシンポジウム で発表されました。

CheckMate -67T試験について

 CheckMate -67T試験は、全身療法による治療歴を有する進行または転移性淡明細胞型腎細胞がん(ccRCC)患者を対象に、Halozyme社の組み換えヒトヒアルロニダーゼ(rHuPH20)を配合したオプジーボの皮下注製剤/オプジーボの皮下注(ニボルマブとヒアルロニダーゼ)をオプジーボ点滴静注と比較評価した無作為化非盲検第Ⅲ相試験です。本試験により、患者へのオプジーボの皮下注製剤の提供が実現する可能性があります。患者495例が、オプジーボの皮下注群またはオプジーボ点滴静注群のいずれかに無作為に割り付けられました。本試験の2つの主要評価項目は、オプジーボ点滴静注との比較によるオプジーボの皮下注の初回投与後28日目までの平均血清中濃度(Cavgd28)および定常状態における最低血清中濃度(Cminss)です。奏効率(ORR)は、本試験の主要な副次評価項目です。

ブリストル マイヤーズ スクイブ:がん患者さんのためのより良い未来を目指して

 ブリストル マイヤーズ スクイブは、「サイエンスを通じて、患者さんの人生に違いをもたらす」というビジョンを掲げています。がん研究で私たちが目指すのは、より良い健やかな日々をもたらす医薬品を患者さんにお届けすること、そして、がんの治癒を可能にすることです。私たちはこれまでも、さまざまながん腫において生存期間を改善してきました。その実績を足掛かりに、ブリストル マイヤーズ スクイブの研究者は、患者さん一人ひとりに合わせた個別化医療の新たな地平を拓くとともに、革新的なデジタルプラットフォームによって得たデータをインサイトに変え、研究の着眼点を明らかにしています。ヒトの生物学と疾患の関係に対する深い知見、最先端の技術および研究プラットフォームにより、私たちは、あらゆる角度からがん治療にアプローチします。
 がんは、患者さんの人生のさまざまな場面に深刻な影響を及ぼします。ブリストル マイヤーズ スクイブは、診断からサバイバーシップまで、がん治療のすべての側面に違いをもたらすべく尽力しています。がん治療のリーダーである私たちは、がんと闘うすべての人々の力となり、より良い未来を築くべく取り組んでいます。

オプジーボについて

 オプジーボは、身体の免疫系を利用して抗腫瘍免疫応答を再活性化するPD-1免疫チェックポイント阻害薬です。がんを攻撃するために身体の免疫系を利用するオプジーボは、複数のがん腫において重要な治療選択肢となっています。
 業界をリードするオプジーボのグローバル開発プログラムは、ブリストル マイヤーズ スクイブのがん免疫療法における科学的知見に基づいており、さまざまながん腫を対象に、第Ⅲ相試験を含む全段階において広範な臨床試験が実施されています。今日に至るまで、オプジーボの臨床試験プログラムには、35,000人以上の患者さんが参加しています。オプジーボの臨床試験は、治療におけるバイオマーカーの役割、特に、一連の PD-L1 の発現状況においてオプジーボが患者さんにどのようなベネフィットをもたらすかについて理解を深めることに役立っています。
 オプジーボは、2014年7月に承認を取得した世界初のPD-1免疫チェックポイント阻害薬となり、現在、米国、欧州、日本および中国を含む65カ国以上で承認されています。2015年10月、ブリストル マイヤーズ スクイブは、オプジーボとヤーボイの併用療法において転移性悪性黒色腫の適応でがん免疫療法薬の併用療法として初めて承認を取得し、現在、米国と欧州を含む50カ国以上で承認されています。

オプジーボの適応症および安全性情報について

 米国でのオプジーボの適応症および安全性情報については、原文リリースをご参照ください。

ブリストル マイヤーズ スクイブと小野薬品工業の提携について

 2011年、ブリストル マイヤーズ スクイブは、小野薬品工業と締結した提携契約により、当時、小野薬品工業がすべての権利を保有していた北米以外の地域のうち、日本、韓国、台湾を除く世界各国におけるオプジーボの開発・商業化に関する権利を獲得しました。2014年7月23日、ブリストル マイヤーズ スクイブと小野薬品工業は、この戦略的提携契約をさらに拡張し、日本、韓国、台湾のがん患者さん向けに複数の免疫療法薬を単剤療法および併用療法として共同開発・商業化することを合意しました。

ブリストル マイヤーズ スクイブについて

 ブリストル マイヤーズ スクイブは、深刻な病気を抱える患者さんを助けるための革新的な医薬品を開発し、提供することを使命とするグローバルなバイオファーマ製薬企業です。ブリストル マイヤーズ スクイブに関する詳細については、BMS.com をご覧くださるか、LinkedIn 、Twitter 、YouTube 、Facebook および Instagram をご覧ください。

将来予測に関する記述の注意事項

 本プレスリリースは、特に医薬品の研究、開発および商業化について、1995年米国民事証券訴訟改革法に定められている「将来予測に関する記述」を含んでいます。歴史的事実ではないすべての記述は、将来予測であるか、将来予測であると見なされるものです。そうした将来予測に関する記述は過去の実績ならびに将来の業績、目標、計画および目的に関する現在の予想および予測に基づくものであり、今後数年間で予測が困難あるいは当社の支配下にない遅延、転換または変更を来たす内的または外的要因を含む内在的リスク、仮定および不確実性を伴い、将来の業績、目標、計画および目的が、本文書で記述または示唆されている内容と大きく異なる結果となる可能性があります。これらのリスク、仮定、不確実性およびその他の要因には、特に、Halozyme社のrHuPH20との配合剤であるオプジーボ(ニボルマブ)の皮下注製剤が本プレスリリースに記載された適応症の承認を現在想定している時期に受けられないまたは全く受けられない可能性、販売承認が得られたとしても、その使用が著しく制限される可能性、また承認された場合でも、そのような配合剤が本プレスリリースに記載されたそのような適応症で商業的に成功するかどうかは不明であるという点が含まれています。将来予測に関するいかなる記述も保証されるものではありません。本プレスリリースの将来予測に関する記述は、ブリストル マイヤーズ スクイブの事業と市場に影響を与える多くのリスクおよび不確定要素、特にブリストル マイヤーズ スクイブの2023年12月31日に終了した事業年度通期報告書(Form 10-K)、その後の四半期報告書(Form 10-Q)および当期報告書(Form 8-K)など、当社が米国証券取引委員会に提出した報告書にリスク要因として記されている不確定要素と共に評価されるべきです。本プレスリリースに記載された将来予測に関する記述は、本プレスリリースの発表日時点での予測であり、準拠法で特段の定めのない限り、ブリストル マイヤーズ スクイブは、新たな知見、今後の出来事等に因るか否かを問わず、一切の将来予測に関する記述について、公に更新または修正する義務を負うものではありません。