英国オックスフォード大学と包括的な創薬提携契約を締結
小野薬品工業株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:相良 暁、以下「当社」)は、本日、英国オックスフォード大学(英国オックスフォードシャー)と革新的な医薬品の創出に向けた創薬シーズの検証と化合物の取得を目的とする包括的な創薬提携契約を締結しましたので、お知らせします。
本提携では、オックスフォード大学が有する創薬シーズの中から、当社の研究重点領域テーマに合致する創薬シーズを当社が選択し、オックスフォード大学においてその創薬シーズの検証試験および化合物のスクリーニングを実施します。先ず、当社の4つの研究重点領域の1つであり、オックスフォード大学においても専門性を有する神経領域での研究テーマを選択します。
本提携に基づき、オックスフォード大学は検証試験と化合物スクリーニングを実施します。当社は、本提携で得られた化合物をもとに、医薬品候補化合物の創製・開発・商業化に取り組みます。当社は、全世界で独占的にその医薬品候補化合物を開発・商業化するオプション権を保有します。
オックスフォード大学は、英国オックスフォードシャーに所在する総合大学であり、世界トップクラスの大学の一つです。オックスフォード大学は、医薬品の創製に注力するCentre for Medicines Discoveryを有し、創薬シーズに深い見識を持つ専門家の基礎研究を基軸にしています。独自性の高い創薬シーズと制御が難しい標的群のヒット化合物の取得を可能にする研究基盤と創薬能力を持っています。
当社は、がん、免疫、神経およびスペシャリティ領域を創薬の重点領域として、「オープンイノベーション」を積極的に推進することにより、数々の革新的な医薬品を創出してきました。今後も、オープンイノベーションによる独自の創薬アプローチをベースにグローバルスペシャリティファーマを目指して、革新的な医薬品の創製に取り組んでまいります。
当社の取締役 専務執行役員 研究本部長である滝野十一は、次のように述べています。「世界最先端の研究能力を持つオックスフォード大学と協働できることをうれしく思います。今回のパートナーシップにより、新たな医薬品の開発に繋がることを期待しています。」
オックスフォード大学のCentre for Medicines Discovery、Pharmaceutical Discovery部門のJohn Davis教授は、次のように述べています。「様々なアンメットメディカルニーズに対する新たな治療アプローチを検証するために、小野薬品と包括的提携を開始できることをうれしく思います。革新的な学術研究と製薬業界のパートナーが持つ医薬品開発のための視点や能力を統合することで、新たな研究成果を生み出す可能性を加速するものと期待しています。」
オックスフォード大学について
オックスフォード大学は、タイムズ誌の世界大学ランキングにおいて、8年連続で1位に選ばれ、2024年のQS世界ランキングでは3位にランクインしました。この成功の中心にあるのは、画期的な研究とイノベーション、および独自の教育プログラムの2本の柱です。
オックスフォード大学は世界的に著名な研究と教育の卓越性を持ち、世界中から最も才能ある人々が集まっています。同大学の研究と教育は、パートナーシップや提携関係の巨大なネットワークを通じて現実世界の問題を解決し、何百万人もの人々の生活を支援しています。オックスフォード大学の幅広く多様な研究と個別対応の教育アプローチが、創造的で革新的な洞察と解決策を生み出しています。
研究成果の事業化を支える組織「オックスフォード大学イノベーション」を通じて、オックスフォード大学は英国での特許出願数が最も多く、1988年以降に新たな企業が300社以上設立されており、大学のスピンアウトでは英国で1位にランクされています。これらの企業のうち、3分の1以上が過去5年間に設立されました。同大学はオックスフォードシャーと英国の繁栄の鍵となっており、2018 / 19年には英国に157億ポンドの経済効果をもたらし、28,000人以上の正規雇用を支えています。詳細については、https://www.ox.ac.uk/research/recognition をご覧ください。